スマナビ先生歯並びを整えたいけれど、ワイヤー矯正に抵抗がある…そんな方々に人気の「マウスピース矯正」。見た目が目立たず、取り外しもできる便利な矯正方法ですが、「本当に効果があるの?」「失敗しないためにはどうしたらいい?」といった疑問や不安を感じる親御さんも多いのではないでしょうか。
1. マウスピース矯正とは
1.1 マウスピース矯正の概要
マウスピース矯正は、透明なプラスチック製の「マウスピース(アライナー)」を使って歯を少しずつ動かしていく矯正方法です。従来のワイヤー矯正とは異なり、装置が目立ちにくいため、見た目を気にする方にも人気があります。
1.2 歯が動く仕組み
マウスピース矯正は、歯を少しずつ動かす力を加えることで歯並びを整えます。具体的には以下のような仕組みです。
1. 個々の歯に適した圧力をかける
• 計算された形状のマウスピースが歯にフィットし、徐々に理想の位置へと移動させます。
2. 骨の代謝を利用する
• 歯が動く際には、歯を支える骨(歯槽骨)が吸収と再生を繰り返します。この生体の仕組みを利用して、歯を移動させます。
3. 段階的に交換する
• 数日~2週間ごとに新しいマウスピースへ交換し、少しずつ、理想とする歯並びへ動かしていきます。



ワイヤーで治療する場合も、歯が動くメカニズムはほぼ同じです。ただ、そのために使用する材料(ワイヤーなのかマウスピースなのか)が異なるため、治療結果に差が生じます。
1.3 歴史と背景
マウスピース矯正の歴史は意外と長く、1997年にアメリカで 「インビザライン」 が開発されたことが大きな転機となりました。当初は「軽度の歯並びの乱れにしか対応できない」と言われていましたが、技術の進化により 中等度の症例や抜歯が必要なケースにも対応できるように なっています。



現在では、世界中で多くの人が利用しており、日本でも年々人気が高まっています。しかし、「どの症例でも得意とするわけではない」ため、 適応範囲や歯科医師の技術力を見極めることが重要 です。
2. マウスピース矯正のメリット
2.1 目立たない装置の特徴
ワイヤー矯正の場合、装置が目立ちやすく「矯正していることが周囲にバレたくない」と感じる方もいます。その点、マウスピース矯正は 透明な素材 を使用しているため、 装着していてもほとんど気づかれません。
2.2 取り外し可能な利便性
• 食事の際に外せる
• ワイヤー矯正では食べ物が詰まりやすく、食事制限もありますが、マウスピース矯正なら 好きなものを自由に食べられます。
• 歯磨きがしやすい
• ワイヤー矯正では、装置の隙間に汚れが溜まりやすく、虫歯や歯周病のリスクが高まります。しかし、マウスピースなら 取り外してしっかり歯磨きできるため、口腔内を清潔に保ちやすい です。
2.3 痛みや違和感の軽減
また、ワイヤー矯正は装置が口の中に当たり、口内炎ができることもありますが、マウスピース矯正ではそうしたトラブルがほとんどありません。
2.4 金属アレルギーの心配がない点
ワイヤー矯正には 金属製のブラケットやワイヤー を使用するため、 金属アレルギーがある方は装着できない場合 があります。しかし、マウスピース矯正は プラスチック素材 のため、金属アレルギーのリスクがありません。
また、金属を使用しないため、 口の中が違和感なく快適に過ごせる のもメリットの一つです。



マウスピース矯正でも、補助的に金属器具を併用する場合もあるので、金属アレルギーが心配な方は、歯科医師に事前に確認しておきましょう。
3. マウスピース矯正のデメリット



マウスピース矯正には多くのメリットがありますが、 「絶対に万能な矯正方法」ではない ことも知っておく必要があります。ここでは、デメリットや注意点について解説します。
3.1 装着時間の自己管理の必要性
マウスピース矯正は 1日20時間以上の装着 が必要です。つまり、 自己管理ができないと治療が進まない ということになります。
自己管理が必要な理由:
✅ 装着時間が短いと、歯が計画通りに動かない



ワイヤー矯正は24時間装着する器具です。マウスピースであっても20時間以上は装着しないと、そもそも歯というものは動かないんですね!
✅ 外してばかりだと矯正効果が出ず、治療期間が長引く



治療が進まないどころか、外している期間に戻りが発生したり、そもそも準備したマウスピースが適合しなくなり、1から再作成になることもあります!
✅ 適切に交換しないと歯並びがズレてしまう
特に 子どもの矯正 を考えている親御さんにとっては、「ちゃんとつけてくれるか」が不安なポイントになります。お子さんが自己管理できるかどうか、 ワイヤー矯正と比較して慎重に検討することが大切 です。



子供自身は、そもそも歯並びを治したいと思っていないことも多いです。その場合、学校で勝手に外していたり、紛失してしまったりと、治療が進まないことも多くあります。



その点、大人の治療の場合は、自分で歯並びを治したいという気持ちを持っていることがほとんどなので、皆さん頑張ってマウスピースを装着しています。それに大人は、自分で高額な矯正治療費を支払っているので、頑張れるのでしょう。
3.2 対応が難しい症例の存在
マウスピース矯正は進化していますが、 すべての歯並びの問題に対応できるわけではありません。
❌ 抜歯が必要なケース(歯の移動量が大きい)
❌ 重度のガタガタ(叢生)(歯を大きく動かす必要がある)
❌ 噛み合わせのズレが大きいケース(骨格的な問題がある場合)



もちろん、最近では ワイヤー矯正と併用することで対応できるケースも増えてきています。しかし、 すべての症例に適応できるわけではない のと、マウスピース矯正はできるけど、ワイヤー矯正はできない歯科医もいるので、事前にしっかり相談しましょう。
3.3 装着中の飲食制限
マウスピース矯正では、食事のたびに取り外す必要がある ため、飲食のタイミングに注意が必要です。
✅ 食事の前後で必ず外す(装着したまま食べるとマウスピースが傷む)
✅ 色のついた飲み物(コーヒー・お茶・ジュース)は基本NG(マウスピースが着色する)
✅ 食事後に歯磨きをしないと再装着できない(虫歯リスクを防ぐため)
4. マウスピース矯正とワイヤー矯正の比較
矯正治療を考えるうえで、「 マウスピースとワイヤー、どっちがいいの? 」という疑問を持つ方は多いです。それぞれの特徴を比較して、自分に合った方法を選びましょう。
4.1 見た目と装着感の違い
| マウスピース矯正 | ワイヤー矯正 | |
|---|---|---|
| 見た目 | 透明で目立たない | 金属のワイヤーが目立つ |
| 装着感 | 違和感が少ない | ワイヤーが唇や頬に当たり痛みが出ることも |
| 口内炎のリスク | ほぼなし | ワイヤーやブラケットが擦れて口内炎になりやすい |
4.2 治療期間と効果の比較
| 項目 | マウスピース矯正 | ワイヤー矯正 |
|---|---|---|
| 治療期間 | ワイヤー矯正よりやや短い傾向にある | 1.5〜3年 |
| 効果 | 軽度〜中等度の歯並びに適している | 幅広い症例に対応可能 |
4.3 費用の比較
| 項目 | マウスピース矯正 | ワイヤー矯正 |
|---|---|---|
| 費用相場(あくまで例です) | 60万〜100万円 | 70万〜120万円 |
| 調整費 | 基本的に不要(費用に含まれることが多い) | 月1回の調整費がかかる(5,000円〜1万円) |
4.4 併用するメリット
最近では、ワイヤー矯正とマウスピース矯正を組み合わせる 方法も増えてきています。
✅ ワイヤー矯正で大きく動かし、最後の仕上げにマウスピースを使う
✅ 前歯だけマウスピース矯正、奥歯はワイヤー矯正
✅ 基本的にマウスピースで動かすが、マウスピースが苦手な部分をワイヤーで補う



ワイヤー矯正はやったことがないという歯科医師もたくさんいるので、ワイヤー矯正に対応しているか、事前に確認しておきましょう。


5. マウスピース矯正の注意点と失敗リスク
マウスピース矯正は、 自己管理が重要な矯正方法 です。適切に使わないと、「思ったように歯が動かない」「治療が長引く」「計画通りに進まない」といった問題が発生することがあります。
5.1 装着時間を守らない場合の影響
マウスピース矯正は、 1日20時間以上の装着 が必要です。これを守らないと、以下の問題が発生します。
🔴 歯が計画通りに動かない → 治療が長引く
🔴 マウスピースが合わなくなる → 再作成が必要になることも
🔴 後戻りが起きる → せっかく動いた歯が元に戻る
5.2 マウスピースの取り扱いと清掃方法
マウスピースの清掃を怠ると、汚れや臭いの原因になります!
✅ 専用の洗浄剤で毎日洗浄する(歯磨き粉でゴシゴシこすると傷がつくのでNG)
✅ 食事後は歯を磨いてから装着する(虫歯や着色の予防)
✅ 熱湯で洗わない(変形する可能性あり)



「レストランで、マウスピースをティッシュの上に置いておいたら、そのまま忘れて帰ってきた」はよくある紛失パターンです。ご注意ください!
5.3 治療中の生活習慣の見直し
マウスピース矯正では、以下の 生活習慣の見直し が求められます。
❌ ダラダラ食べ → 食後の歯磨きを頻繁にする必要があり、手間が増える
❌ コーヒーやお茶を頻繁に飲む → 着色しやすいので、ストローを使うなど工夫が必要
❌ ガムや飴を食べる → マウスピースを外す回数が増えて、装着時間が不足しやすい
5.4 失敗しやすいケース
マウスピース矯正が 失敗しやすいケース には共通点があります。
🔴 装着時間が守れない(自己管理が苦手な人)
🔴 適応症例でないのに無理にマウスピース矯正を選んだ(難症例)
🔴 定期的に歯科医院に通わず、適切なチェックを受けていない
5.5 マウスピース矯正しか扱っていない歯科医には注意
✅ 「どんな症例でもマウスピースでOK!」と言う歯科医院は要注意
✅ ワイヤー矯正との比較説明がないなら、別の医院でも相談を
✅ セカンドオピニオンを受けるのも◎



「ワイヤーを使う必要がないくらい優れた技術を持っているから、マウスピース矯正しか扱っていない」のか、それとも「ワイヤー矯正ができないから、マウスピース矯正しか扱っていない」のか、は大きな違いです。オールマイティな歯科医だから安心というわけではありませんが、この点は十分注意してください。
5.6 「症例数が多い」=「矯正が上手」ではない
✅ 大切なのは「難しい症例をどれだけ成功させたか」
✅ 治療計画をしっかり立てられる歯科医かを確認



矯正が上手な歯科医師なのか、見極めるのは至難の業なんですよね。知り合いに、歯科関係者がいれば、その人に聞くのが確実かもしれません😭
6. よくある質問と回答
6.1 治療中の痛みはどの程度?
✅ 装着直後や交換時に違和感や軽い痛みを感じることが多い
✅ ワイヤー矯正よりは痛みが少ないが、ゼロではない
✅ 痛みが強い場合は歯科医に相談を!


6.2 食事や飲み物の制限は?
✅ 水以外の飲み物は着色や虫歯リスクがあるので注意
✅ 食事は外してOKだが、歯磨きしてから再装着が必須
✅ 硬い食べ物や粘着性のあるものは注意が必要
6.3 スポーツや楽器演奏への影響は?
✅ スポーツ時は問題なし(ただしコンタクトスポーツではマウスガードを推奨)
✅ 管楽器(フルート・サックス・トランペットなど)は慣れるまで違和感があることも
✅ どうしても影響が気になる場合は、担当医に相談を!
6.4 治療後の後戻りの可能性と対策
✅ 矯正終了後はリテーナー(保定装置)が必須!
✅ リテーナーをサボると後戻りする可能性が高い
✅ 「一生キレイな歯並び」を維持するためには、保定が重要


まとめ:マウスピース矯正を成功させるために
✔ 装着時間を守ることが成功のカギ!
✔ 適応症例かどうかをしっかり確認する
✔ マウスピース矯正しか扱っていない歯科医院には注意!
✔ 治療後のリテーナーを忘れずに!



マウスピース矯正を成功させるには 正しい知識と適切な医院選びが大切 です!










